グランドワーク事業部の特徴
グランドワークとは土台、基礎。
我々にとっての「土台と基礎」は、長年続けてきた織物を織るという技術に他なりません。町工場として難題に挑み続けてきた結果の上に、我々は立っています。そして、この土台は今後も成長し続けていきます。
織物を織るための技術とは何ですか?
織物を織る様子をイメージしやすいのは鶴の恩返しではないでしょうか。織機に経糸(たていと)をかけ、経糸の間に緯糸(よこいと)を通していく、というシンプルな動作です。
では、なぜ我々のような技術者が必要になってくるのかと言いますと、シンプルな構造を複雑にしているのは、材料となる糸です。糸には性格があり、相性もあります。
この糸を知り、織機を扱いこなすことが、我々に求められている技術だと考えます。
織る技術はどのように役立つのですか?
織るために織機を使いこなす技術。
服は布でできている、というのは誰もが知っていることですが、新しい服がデザインされたときに、必要とされるのが布です。
それはまだ世の中にはない織物かもしれません。そんな織物を作り出すときに、我々の出番がやってきます。
これからの展望を聞かせてください。
新しいものを作り出すだけではなく、必要とされるものを必要とされる品質で供給していくことも我々の重要な使命です。
我々はグランドワークとして、織物の土台と基礎を固め、世の中が必要としている織物を作り上げることに応え続けていきます。
グランドワーク事業部が提供するもの
柴田毛織として創業して以来、70年間続けてきた織物を織るという技術を提供していきます。
・織物の受託生産
・高難易度の織物生産
・納期管理
・他工場で整経をした後に問題が発生したものについて相談
所有する設備
GTM-A 4台
GTM-AS 10台
クリール800本
ビームtoビーム巻き返し機
1台
24推 3台
その他
自社ブランド用生地の試作・量産
導電性織物の試作・量産
織物が出来るまでの一連の流れ
取引先様からお仕事の依頼を頂き、設計書に基づき各工程を進めていきます。
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【整経】せいけい
整経とは織物を織るための経糸(たていと)を準備する工程です。我々はダブル幅(約150cm)の織物を生産していますが、この幅の中には経糸が少ないもので1000本から多いものになると10000本以上の経糸が入っています。必要な本数の経糸を並べ織機用のボビン(ビーム)に巻き取るのが整経と呼ばれる工程です。
整経にもいくつか種類がありますが、弊社では部分整経という方式を採用しています。 1000本以上の糸を1度に全て並べるのは物理的に難しいため、いくつかに分割をして並べていきます。例えば5000本経糸を準備する場合に500本の糸を10回並べると5000本になるというわけです。クリールと呼ばれる枠に糸をセットして、引っ張り出して糸を並べます。このクリールに糸を並べる順番で織物の柄が決められます。
クリールから引っ張り出されて並べられた糸は整経機に巻き付けられます。クリールに並べられた糸×整経機に巻き取る回数=経糸の本数となります。
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【綜絖差し】そうこうざし
【筬差し】おささし整経された経糸は緯糸を入れることで織物になります。緯糸を入れるためには経糸を分けてその中に緯糸を差し込んでいかなくてはなりません。経糸を分けるための道具が綜絖です。
綜絖は薄く細い金属の棒に穴が空けられたものです。この穴の中に経糸を1本1本通していく作業を綜絖差しと呼びます。
弊社では20デニールという髪の毛よりも細い繊維から、手芸用毛糸ほどの太さのある糸まで様々な種類の糸を扱っています。そのため、機械化は難しく綜絖差しの作業は全て手作業で行っています。筬とは金属の薄い板羽を等間隔に並べられた器具です。板羽と板羽の間に糸を通していくことで、織物の密度を決めることができ、織物の硬さ、柔らかさに影響するものです。 筬は密度を決めるとともに、織機で緯糸を押し込むときにも使用される器具です。
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【製織】せいしょく
織機に経糸をセットするための準備が整います。この経糸を織機にセットをして織物を織っていきます。
織機はエアージェット、ウォータージェット、シャトル、プロジェクタイル、レピア等いくつかの種類がありますが、弊社ではレピア織機を使用しています。レピア織機はあらゆる種類の緯糸を扱うことができ、複雑な織物を織ることができるという特徴があります。織機はコンピューターで制御されていて自動で織物を生産していきます。しかし、多種多様な糸を扱っているために、様々な理由で糸が切れることがあります。切れた糸はつなぎなおしていきます。
弊社ではこの糸が切れる様々な理由を1つ1つ突き詰め、できる限り糸が切れる回数を減らし、きれいで傷のない織物づくりを目指しています。【経つなぎ】たてつなぎ
経糸の色・柄を変える場合は、新しく整経をして経糸を作ります。新しく作られたビームは織機の上でタイイングマシーン(経つなぎをするための機械)を使って、1本ずつ結びます。
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【検反】けんたん
織りあがった織物を検反機とよばれる機械を用いて、織りむらや傷、汚れなどを光に透かし、全て目視で検査を行ってから出荷しています。
弊社では検反機での検査の他に、定時での織機上での検査、反物の区切りでの検査等、品質向上のために検査を徹底して行っています。